女性ホルモンを整えて健康に

女性ホルモンバランスこそ健康のカギ!

なぜ毎月、生理(月経)が起こるのでしょうか?



女性ホルモンは妊娠できる状態を保つために子宮内膜を徐々に厚くしていく働きがあります。
子宮内膜はいざ、妊娠すれば受精卵を育てるため(着床させる)に使われるからです。

もし妊娠が起こらなければ厚くした子宮内膜は必要がなくなるので一旦体外へ排出されます。

これが毎月訪れる生理(月経)です。

女性の体は、女性ホルモンによって毎月新しい子宮内膜を妊娠のために用意しています。
私たち女性は、これを毎月、数十年間閉経を迎えるまで続けていきます。
生理のときの出血は、厚くなった子宮内膜の脱落によって起こります。

もちろん、もし妊娠があれば厚くなった子宮内膜は、受精卵を着床させ、出産まで育てるのに必要ですから、当然妊娠中に生理が起こることはありません。


ひと月およそ28日周期

女性の身体は、およそ28日周期で、

卵胞期(排卵前)
排卵期(排卵後)
黄体期(月経前)
生理(月経の週)


の4つの時期を繰り返します。
ただ、この日数はあくまで目安。
個人差が大きく、卵胞期の長短で生理から次の生理までが長かったり短かったりします。



生理の周期の正常範囲は、
25日~38日。
これに当てはまらない場合は産婦人科の診察を受けましょう。

生理(月経)が起こるしくみ

◆排卵、月経が起こるしくみについて
女性の身体は、およそ1か月(約28日)を1サイクルとし、排卵、月経を繰り返します。
そのしくみは、簡単に言うと以下のようになります。

1.卵胞が成長する。
  女性は生まれつき、体に卵胞を持っています。
  この卵胞の中から、毎月数個が選ばれて、排卵に向けて成長し始めます。

2.着床の準備をする。
  卵胞ホルモンの分泌によって子宮内膜を厚くして赤ちゃんを育む準備に入ります。

3.排卵
  子宮内膜の準備が整うと、卵胞から卵子が排出され、卵管で受精を待ちます。

4.卵胞は黄体に変化します。
  排卵後、卵胞は黄体となり、黄体ホルモンを分泌しさらに子宮内膜を整えます。

5.月経(生理)
  卵子が精子と出会わなかった場合、厚くした子宮内膜はいらなくなり、 
  剥がれて血液とともに外へ排出されます。
  これが月経(生理)です。



生理での出血量は?
生理時の出血量は、1回の生理で50gから多くて200gといわれています。
しかし、計測するには無理があるので、目安として、

夜用ナプキンでも漏れてしまう
貧血を起こしてしまう
2~3日目以外でも出血量が多い

などの状態であれば、何らかの異常を考えた方がよいでしょう。

時期によって違う女性ホルモンの分泌


女性の身体は、女性ホルモンの働きによって一定のリズムに従って生理を繰り返していきます。
毎月訪れる生理ですが、女性ホルモンの分泌量は常に一定というわけではありません。
妊娠できる状態を保つために、ひと月の間に女性ホルモンの分泌量は絶妙な変化を見せます。

卵胞期(エストロゲン期)
生理が終わってから排卵が起こるまでの8~10日間ほど。
エストロゲン(卵胞ホルモン)が多く分泌される時期を言います。
これは、卵巣の中の原始卵胞が発育して成熟卵胞になり、これがエストロゲンを分泌して受精卵が着床できるように子宮内膜を厚く増殖されるように働きます。

この卵胞期、つまりエストロゲン期には、女性にとって身体も心も快調であり、お肌の状態も良好な時期となります。(ひと月のうちで)
代謝が上がる時期なので、ダイエットも効果的。

排卵期
卵巣の中で育った成熟卵胞の卵胞壁がはじけて卵子が外へ飛び出す前後の2、3日が排卵期にあたります。
ただ、生理から排卵までの日数は個人、または体調によって違いがあります。
むくみ、便秘などの症状があらわれるのもこの時期。

黄体期
生理が来るまでの12日程度が黄体期です。
体温が最も高くなるのもこの時期です。
排卵後の卵胞は黄色い油のような黄体となって、この黄体がプロゲステロン(黄体ホルモン)とエストロゲン(卵胞ホルモン)を分泌させます。
特にプロゲステロンの分泌量を増やすことで、子宮内膜を柔らかくして増殖させ、受精卵の着床の準備期に入ります。

また、この黄体期(プロゲステロンが優位な時期)が女性にとっては最も身体や心の不調を感じる時期でもあります。
むくみや腹痛、腰痛、頭痛があったり、精神的にも不安定となってイライラしたり、吹き出物が出たりといったことが起こります。
これらが重くなると月経前症候群になります。
女性にとってはひと月のうちで最も注意が必要な時期であり、妊娠にとっては最も大切な時期でもあります。

黄体期での身体の症状としては、
太りやすい
便秘
むくみ
肩こり
乳房痛

など、人により症状は様々です。

月経(生理)
生理はおよそ5日間。
黄体期を終えると生理が始まります。
この時期がいわゆる月経と呼ばれる時期です。
妊娠がなければ妊娠に備えて厚くなった子宮内膜が剥がれ落ちて外へ排出されます。
この生理の時期はエストロゲン、プロゲステロンの分泌量はひと月のうちで最小になります。
5日間の生理を終えると、再びエストロゲン優位の卵胞期(エストロゲン期)に入ります。

月経の週では、

気分の落ち込み
倦怠感
ニオイに敏感になる
冷え
抵抗力の低下
生理痛


などの不調を感じる女性が多いようです。

このように女性の身体は女性ホルモンに強く操られているともいえます。
この女性ホルモンを理解し、活用し、コントロールすることが、女性の身体と心の健康にはとても大切なのです。
ただし、当然ですが生理に伴う体調の変化は正常であってつらい不調であっても病気ではありません。
人によってこれらの症状が重い、軽いはありますので、あまりつらいようであれば医師の診察を受けることが肝心です。
受診することでずいぶん改善されることも期待できます。

基礎体温を測りましょう!


基礎体温を測るメリットは!

基礎体温は妊娠したい、または避妊したい人だけが測ればよいというものではありません。
基礎体温は、女性がご自身の身体を知る上でとても有効なのです。

試しに一か月、基礎体温を測ってみてください。
体温のリズムを観察すれば、一か月で変化する女性ホルモンのバランスをしっかりと把握できるのです。

「基礎体温」の測り方

朝、目覚めたら、起き上がる前に検温します。(ベッドの中で)
基礎体温を測るための専用の「婦人体温計」を使います。
測った数値を「折れ線グラフ」で記録していきます。

市販の婦人体温計では、1年分くらいを体温計が記録してくれるものもありますので、そういうものを使ってもよいでしょう。

基礎体温を測るメリットとは

1.次の生理の予定がわかる。

2.排卵日がわかる。

3.イライラする、便秘や肩こりなどの体調が不安定な時期(黄体期)を予測できる。

4.生理不順に気づきやすい。

5.月経以外の不正出血がある場合、それに気づきやすい。

これらがわかるだけでも生活リズムを整えやすくなります。
面倒がらずにぜひ毎日基礎体温を測りましょう。

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