女性ホルモンを整えて健康に

月経前症候群(PMS)の治療と緩和の方法について

月経前症候群(PMS)の症状は!


「月経前症候群」には様々な症状があります!

月経前症候群とは、

生理の約2週間前から起こる心と身体のトラブル


ホルモンバランスが崩れて日常生活に差し障るさまざまな症状が現れることをいいます。


吹き出物、下腹痛、腰痛、下腹部が張る、乳房が痛い・張る、頭痛、頭が重い、肩こり、背中の痛み、体重増加、めまい、手足の冷え、ニキビができやすい、肌荒れ、化粧のノリが悪い、むくみ、のどがかわく、食欲が増す・なくなる、下痢・便秘、疲れやすい、眠くなる、おりものが増える、カラダがスムーズに動かない、アレルギー症状がでる(鼻・目など) イライラ、怒りやすい、攻撃的になる、無気力、憂うつ、落ち込みやすい、能率が低下、性欲の増減、感情のコントロールができない、自信喪失、小さなことでも許すことができない、集中力がない、女性であることが嫌になる、会社や学校へ行けなくなる、忘れ物が多くなる、人に会いたくない、他人とのトラブルが増える、ひきこもる、八つ当たりしてしまう、人づきあいが悪くなる、

など、
身体の不調だけでなく、心や日常の行動面にあらわれる様々な症状があります。

月経前症候群の症状は、生理痛のような強い痛みというよりは、なんとなく不調という感じで現れることが多く、いつも同じでなく、その時の体調や食事の内容など、環境によって変化します。

月経前症候群(PMS)の原因は!

月経前症候群(PMS)も原因は「女性ホルモン」にあります!

生理が始まって排卵が起こるまでの期間は、女性ホルモンであるエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌期にあたり、生理のサイクルのうちで女性が最も元気な時期。お肌もツヤツヤします。

ところが、排卵から次の生理までの期間は、もうひとつの女性ホルモンであるプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌量が増えます。この時期は体温が高くなり、気分や体調を崩しやすい時期になります。

プロゲステロン(黄体ホルモン)という女性ホルモンが増えるこの時期(黄体期)の体調や気分の変化は、女性であればだれでも体験するものですが、中には、通常通りの生活に支障をきたすほどの症状を訴える女性もいます。
いつもは難なくできている家事や仕事ができなくなる、やりたくない、集中できないなどの症状は月経前症候群(PMS)によるものです。

★下のような症状に覚えがありませんか?
同じ症状が、周期的に現れる。
症状の現れる時期は、生理前の2週間(黄体期)
日常生活にある程度影響するくらいに症状が重い

生理のある女性の90%が、PMSを思わせる何らかの症状を訴えると言われています。しかし、つらい症状に悩まされながらも、その多くは、自分がPMSだとまったく気づいていません。
そのため、ココロやカラダに不調があっても、その症状にきちんと対処できなかったり、家族や友人、職場での人間関係にゆがみを生じさせてしまうことが多々あります。
PMSを自己管理でき、周囲にPMSを理解してもらうためには、まず私たち自身が認識すること。
そして、私はPMSの犠牲者だ ・・・ などとネガティブにとらえずに、健康な女性なら誰にでも起こりうるものだと、ポジティブにとらえることが必要です。


月経前症候群(PMS)治療と緩和(改善)について

女性ホルモンと上手くつきあうことが肝心です!

月経前症状群(PMS)は女性ホルモンの変化によって起こる病気(症状)です。
あなたのせいではありません。
もちろん治療も可能です。

月経前症候群(PMS)もストレス(仕事や人間関係など)を受けるとその症状が強くでることがあります。
また、女性の性格によって、くよくよといろんなことを気にするタイプの女性には症状を強く訴える人もいます。

月経前症候群(PMS)の対策としては、まず、プロゲステロンの分泌が増える黄体期(生理前2週間)には、無理な仕事やスケジュールを入れない工夫も大切。
そして、婦人科を受診して、むくみには利尿剤、イライラには安定剤、痛みには鎮痛剤の処方を受けます。
また、低用量ピルや漢方薬を使う方法もあります。
低用量ピルは女性ホルモンの分泌を一定にする作用があるので、月経前症候群(PMS)の症状を緩和、軽減してくれます。

◆漢方薬
月経前症候群(PMS)に効果のある漢方薬では、
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
加味逍遥散(かみしょうようさん)
があります。


月経前症候群は人により症状が様々なので、不快に感じる症状の緩和がまず肝心です。
月経前症候群の治療で受診した場合に医師から処方されるのは、痛みを緩和する鎮痛剤、イライラ・不安などの心の症状なら漢方薬や生活改善薬、むくみには利尿作用のある薬です。

また、ホルモンバランスを整えるためにホルモン療法(低用量ピルの服用)を勧めらる場合もあります。

食生活で月経前症候群(PMS)は改善できます!

毎日の食生活を見直してみましょう。

食事を少し工夫するだけで、PMSは上手に乗りきることができます。
栄養のバランスが偏った食事は、ビタミンやミネラルが不足しがちになり、PMSの症状が重くなります。
バランスを考えて多くの食品を組み合わせて食べることが大事です。
また、生理前に必要な栄養を意識的にとることでもPMSを軽減できます。

◆月経前症候群の時に意識して摂りたい食材は!
豆類(豆腐・納豆・みそ)
緑黄色野菜(ニンジン、カボチャ、ホウレン草)
海藻類(昆布、ワカメ、ひじき、海苔)
植物油脂(オリーブ油、大豆油、サフラワー油)
種実類(ゴマ・落花生・アーモンド)
精製していない穀類(玄米・そば、あわ、ひえ、きび、黒米、赤米、麦)

◆月経前症候群のときに避けたい食材!
砂糖(白砂糖・ジュース)
塩分(食塩・漬物・ベーコン・ハム)
カフェイン(コーヒー・紅茶・日本茶・チョコレート)
アルコール(ビール・日本酒・カクテル)
添加物(加工食品・既成食品)
漂白した小麦粉とその加工品(パン・ケーキ・パスタ)


ハーブは、女性の身体の不調を整える作用があります。

イチョウ葉  
血液の流れをよくすることから、さまざまな鎮痛作用があります。


レモンバーム  
消化促進作用があり、また、気分をリラックスさせてくれます。

パッションフラワー 
 緊張をやわらげ、イライラなどの精神症状を静めてくれます

カモミール  
生理を規則的にし、睡眠を助け、頭痛をやわらげます。


パセリ  
利尿効果があるので、足のむくみや乳房痛に効果があります。


月経前症候群(PMS)に効く「γリノレン酸」
※欧米では、月経前症候群(PMS)の症状が重い女性は「γリノレン酸」の摂取量が少ないことが知られており、ビタミンB6とγリノレン酸の補給は月経前症候群(PMS)の軽減には常識となっています。
γ(ガンマ)-リノレン酸は、月見草などの種子油やヒトの母乳、昆布などの海藻類にも若干含まれていますが、ボラージ草の種子油に最も多く含まれています。

γリノレン酸とは!
γ-リノレン酸(ガンマ-リノレン酸)とは、私達の体にとって必ずなくてはならない脂肪酸(必須脂肪酸)の一つです。
似た名前で“リノール酸”というものがありますが、これも必須脂妨酸の一つで、食用油などによく含まれています。

γ-リノレン駿は、このリノール酸から体内で作り出されるもの。
作り出されたγ-リノレン酸は、体の中で様々な働きをする物質に作り変えられていきます。
その中の一つに、かゆみの原因とされている“ヒスタミン”を細胞の外に出さないようにする、“抗アレルギー作用”があります。

日本でも厚生省衛新第64号の許可要件に基づく検討の結果、γ-リノレン酸が特定保健用食品の成分として認められています。
その保健の用途は、以下のようになります。

アトピー性皮膚炎の臨床症状の緩和
血清高コレステロール値の低減


月経前症候群に対しては、1日500mg以上の摂取で効果を発揮します。
月経周期の後半(排卵から生理始め)の黄体期にサプリメントなどを利用して飲んでみましょう。

漢方の観点からみる「月経前症候群(PMS)」

月経前緊張症(PMS)は最近多くの女性に見られる症状です。
それが強く出ているかそうでないかの違いで、誰でも生理前になると変化を感じていると思います。

ただ、それが生活に支障をきたしてしまうくらいの症状だとしたら、それは早めに改善する事が必要です。

漢方では、月経前緊張症(PMS)の症状を、体質別に分けています。

肝気鬱血 【かんきうっけつ】(ストレスのクッション"肝"の働きが落ちているタイプ)
イライラして、あたってしまう。ため息がよくでる。胸がはったり痛かったりする症状。
ノドになにかが詰まっているように感じたり、生理前にお腹が張ったりする方はこちらのタイプ。
これは、ストレスのクッション”肝”の気が滞ってしまったために起こる症状です。
肝は血液の貯蔵庫、解毒作用もあります。
血液がめぐらないと解毒が進まないので、血液が汚れて、吹き出物が出やすかったりもします。

気血両虚【きけつりょうきょ】(元気と血液の両方が足らないタイプ)
このタイプは、生理前になると、眩暈や頭痛がしたり、鬱ぽくなったりします。
不安感も出てくるでしょう。また、生理前や生理中のミスも極端に増え些細な事も忘れてしまう・・
なんて事が思い当たればこのタイプに当てはまります。
生理前になるととてもだるくなり動けなくなるのもこのタイプの特徴です。


肝胃不和【かんいふわ】肝脾不調【かんぴふわ】(肝と胃や脾とのバランスの崩れ)
常にストレスにさらされており、それによって、ストレスのクッション”肝”の調子が悪くなり、その結果胃腸の調子が悪くなり バランスを崩した状態をいいます。

イライラして怒りっぽい、ゲップやあくび、しゃっくりなどが多い。むかむかする。ため息や鬱。
お腹がごろごろいったりする(ガスが溜まる)泥状の便が出たり、生理前になると胃腸の調子が悪くなるのが特徴です。


ミネラル不足によるもの
ダイエットが盛んに行われるようになって、ダイエットの繰り返しにより、代謝が低くなり、身体が冷えます。
食事を正しく取らないためにおこるミネラル不足によるものです。
生理前に特に鬱状態、過食になる傾向があります。

その他色々な症状の組み合わせによって、これ!という1つのタイプに決められるものではなく混在したタイプがほとんどです。

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